タチウオのワインドという釣り方って何?!夜釣りでもルアーで釣れる?!

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最近ではタチウオの釣り方の定番となっているワインド釣法ですが、ハマれば爆釣できるとても面白い釣りです。

私は地元ではない和歌山で初めてこの釣りをやってみたところ、夜釣り二晩で50匹を釣り上げ、まだ数日を予定していた釣行間の保管に困ったため、クール宅急便で地元の友人に送りつけた経験があります。

ハマれば爆釣なのですが、釣れない人にはアタリはあっても釣り上げられない渋い釣りになるという明暗が出る釣りでもあります。

この記事ではこれから始めようとする方にも、すでにやっているけどなかなか思ったような釣果が出せないでいる方にもお役に立てる事を紹介します!

目次

タチウオについて

まずはタチウオについてその性質を理解しておきましょう。短時間に爆釣するかと思ったら全く釣れなくなる時間があるということがタチウオにはよくあります。

そもそもタチウオは昔から、急に姿を見せて釣れだしたと思ったらパッタリと釣れなくなって姿が見えなくなることから「幽霊」と言われていました。

それもタチウオの生態によるものであることは現在では解明されていますが、なかなか個性のある性質を持っています。

一般的な性質

タチウオは群れで行動し、獰猛に魚を捕食するフィッシュイーターです。水温が低い時期は沖合の深場に群れています。

水温が高い時期になると、小型のもの(体長50cm前後)を中心に餌となる小魚を追って沿岸部まで群れで回遊してきます。(ちなみに沖合で釣れる1mを超える大型のタチウオは「ドラゴン」と言われます。)

また日中は深場の一箇所でじっとしていますが、夜になると活動を活発にして魚を追うようになります。

このため、船でのジギング(メタルジグというルアーを使う船釣り)などの対象魚でもあり、日中は一箇所に停泊して数釣りができ、夜の釣りでは他の魚にまぎれて釣れたりします。

では陸っぱりからの釣りではどうなるのかということを次に説明します。

釣れる時期

タチウオの沿岸部での釣りは、6月~7月に釣れ始め、8月~10月頃からは最盛期を迎えます。11月以降は数の釣りは厳しくなってきますが、サイズの大きなものが釣れるようになります。12月一杯でシーズン終了となります。

釣れる時間

「一般的な性質」で説明していますが、夜行性であるため日没前~日出くらいまでが釣れる時間です。特に夕マズメ(日没前後)と朝マヅメ(日出前後)の時間帯は他の魚以上に食い気が立っており爆釣タイムになる期待が持てます。

日が完全に沈んで夜に入っても釣れるというのは、昔は餌釣りでのことでした。次に紹介している「ワインド釣法」というルアー釣りであっても、夜中にはなかなか釣れませんでしたが、ワインド釣法が更に進化し、今では夜間でもルアーで釣りやすくなっています。

ワインド釣法

ワインドとは、「曲がる」とか「ひねる」という意味です。「ワインド釣法」のことを調べていると「ダート釣法」であったり「ワインド釣法でダートが・・」という言葉が必ず出てきて、「ワインド釣法」と「ダート釣法」って何が違うの?という疑問を誰もが持ちます。

ここで整理すると、「ワインド」と「ダート」はルアーの動きのことであり、これに「~釣法」という言葉がつくのは、はっきり言って名付けた人のイメージでしょう(笑)

ただし、何故そのイメージで釣法名を付けているかという事はこれから紹介することを読んで頂ければ理解して頂けると思います。

「ダート」というのは、水平方向左右の動きの事を意味します。これに縦の動きが加わると「ワインド」という動きになります。

ワインド釣法に使用するルアーは独特なもので、ロッドを縦に振ることにより、水中でのルアーは上下方向の動きとともに横方向にも跳ねるように動きます。

ワインド釣法に使用するルアーのヘッド部分。このルアーヘッドにソフトルアーを組み合わせる。

ルアーが連続して上下しながら左右にも動いていることをイメージすると、その動きをルアーに与えるロッドの動きは、リズミカルに大きく縦に振る必要があります。

このリズミカルに連続して上下左右に弧を描くように動くルアーの動きは、様々な種類の魚の食い気を誘発します。まるで逃げ惑う小魚の動きのようなものかと思います。

ワインド釣法は、この逃げ惑う小魚のような動きに対して食わせる釣り方であることであり、ルアーにこの動きをさせるためには、エギング(エギというルアーを使ってイカを狙う釣り方)でのシャクリに近いロッドの振り方をする必要があります。

このワインド釣法のターゲットは、当初はシーバス(スズキ)でした。その後、タチウオ、ヒラメ、青物など様々なフィッシュイーターに使用されている釣り方です。

同じワインド釣法でも対象とする魚によってアクションの付け方などが違ってきますが、基本はルアーを投げたら一旦ルアーを着底させ、リールを巻きながらロッドをリズミカルに振り、狙った水深を通過するくらいまで上昇させたらまたルアーを着底させる。

青物であれば上層付近まで上昇させるし、ヒラメなどの底物であればほぼ底付近をキープできるようにロッドを振る回数やリールの巻き加減などを調整してコントロールするわけです。

スローダート釣法

スローダート釣法は、ワインド釣法ではタチウオでの夜釣りに対応が難しかった事から考案された釣法です。ワインド釣法なのにダート釣法、しかもスローってどういうこと?って感じですよね(笑)

これが上の方で述べた「釣法を名付けた人のイメージ」ということです。このスローダート釣法では、ワインド特有の「動き」で対象魚をルアーに食いつかせるのではなく、実はフォール(ルアーが沈む時)に対象魚であるタチウオが食いつくことを狙った釣法です。

そしてその前提となる「夜釣り」でも通用させるために、基本となるワインド釣法のような激しいルアーの動きではなく、じっくりと魚にルアーを見せる事を重視しています。

ルアーにこの動きをさせるためには、

  1. ロッドを縦に振る動きはワインド釣法より小さくかつゆっくり目に行い、
  2. ルアーに縦の動きよりも一定の水深をキープしつつ食わせのフォールを演出するため、
  3. ルアーの動きは「ダート」という横方向の動きのみに抑えるイメージ

になります。よって、「ゆっくりとダートの動きのみに抑える」という釣り方のイメージから、「スローダート釣法」と名付けられています。やっていることはワインド釣法の変則リズムと言えるでしょう。

タックル

ロッド及びリール

ロッドとリールはエギングロッドがあれば代用可能です。シーバスロッドだとちょっと柔らかく、ワインド釣法というルアーの操作をするには不向きですが、スローダート釣法に関しては代用可能かと思います。

専用品があれば楽しめますが、対応しているルアーウェイトの幅から汎用性があまりないため、しょっちゅうタチウオ釣りが出来る環境でなければ安めのもので十分でしょう。

ライン(釣り糸)

ラインはPE0.8号に、フロロカーボン3~4号のリーダーを結束します。タチウオの歯は鋭いナイフのようになっていますのでリーダーを噛まれるとスパッと切られますので、リーダーに更にワイヤーリーダーを装着するのが必須です。

人によってはワイヤーリーダーは食いが悪くなるので必要ないと言っている方もおられますが必須です(笑)

ルアー

上の方でも紹介していますが、ワインド釣法ではジグヘッドにソフトルアーを取り付け、ジグヘッドに元々装着されているトリプルフックにアシストフックを追加装着します。

ジグヘッドにソフトルアーを取り付け、トリプルフックにシングルのアシストフックを装着した状態のもの。

ジグヘッド

好みなどもあるでしょうが、タチウオの夜釣りにスローダート釣法を意識するならば、おすすめはエコギアというメーカーのものになります。重さはoz(オンス)で表記されているのが一般的です。

1オンスは28gなので、1/2オンス=14g、1/4オンス=7gとなります。

タチウオのワインド釣法(スローダート釣法も含む)では、1/2オンス(14g)~3/4オンス(21g)の重さをメインに使います。スローダート釣法では14gメイン、風が強ければ21gを使用するのが良いでしょう。

ワインド用ソフトルアー(ワーム)

ワインド用に向いているものは次のような商品があります。カラーは多く準備しておき、アタリが少なくなればすぐに色を変えるということをするだけで釣果はかなり変わってきます。

夜釣りのスローダート用には更に尾部にフィンのような水の抵抗を受けるタイプのものが向いています。これにより水中でのルアーの動きを抑制して「じっくり見せる」ことに有利なほか、特にフォール(沈む)間の食わせの間(ま)を与えやすくなります。

アシストフック

上の方の写真で、ジグヘッド、ソフトワーム、アシストフックを装着したものを紹介していますが、アシストフックは下の商品とは別のものです。あれでも問題なく釣れはしましたが、ソフトルアーからアシストフックが離れているのが判ると思います。

アシストフックとソフトルアーがあれだけ離れてしまうと、何度もラインと絡んでしまってやりにくいです。

このような専用のアシストフックであれば、次に紹介するマグネットキーパーなども使えばかなり快適に釣りができるでしょうし、フッキング率もよくなって釣果アップも期待できると思います。

実釣では使ったことはありませんが、そのはずなので私が欲しいものとして紹介です(笑)私も実釣で使いましたが、Sサイズの使い勝手が一番良いですよ!

マグネットキーパー

マグネットキーパーは、ソフトルアーに装着することで、アシストフックを磁石で半固定するものです。上記で述べたラインが絡む原因に、アシストフックが横にずれてしまうことが頻繁にあります。

このマグネットキーパーを使えば、ソフトルアーに沿うようにアシストフックを装着できるので、釣っている間のストレス軽減とフッキング率アップに効果があります。

半固定なので、タチウオが食ってきた場合はマグネットキーパーからアシストフックが外れ、しっかりと掛かってくれるので安心です。

魚つかみ

タチウオの歯は鋭く鋭利な歯です。油断すると自分の手が大変なことになってしまいますので、直接手で扱うのは危険です。魚体が平たいので、アジバサミのようなトングタイプのものを持っておくのが良いでしょう。

少々値段が高いですが、私が欲しいものはこれです(私も買ってしまいました(笑))。何故かというとプロがよく使っているのを見るからです(笑)。購入前は小型のタチウオが上手く鋏めるのか心配でしたが、全く問題ありませんでした。これ最高です!

すでに他の釣り用にワニグリップやアジバサミなどを持っていれば、それでも十分です。

まとめ

日中の釣り方がメインであったワインド釣法が進化してスローダート釣法が考案されたことにより、夜釣りのタチウオ釣りに有効になったということが理解頂けたことと思います。

タチウオ釣りはマズメ時には爆釣し、夜釣りでもスローダートという釣り方や、タックルの準備次第で釣果を期待できるようになりました。

タチウオのスリムな魚体からはちょっと想像出来ないような強い引きもタチウオ釣りの魅力です。やったことがない方は是非、代用品のロッドなどでやってみる事をおすすめします。釣り場が近くにあるならきっとハマりますよ。

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