自作PC

初心者のうちに知っておくPCケースのカタログ表記の見方!インチベイ、シャドウベイ、拡張スロットの違いとは?

自作パソコンに初めて挑戦してみようと考えている方が最初に突き当たる壁がPC用語ですよね。出てくる用語をいちいち調べていたら、時間がいくらあっても足りないし、何となく分かるような気がして曖昧にしておくと、いつまでも曖昧なままという事も多々あります。

今回の記事では初心者の方向けに、そんな用語の一つであるインチベイ、シャドウベイ、スロットの違いについて説明します。

ここでハッキリしておくことで、PCケースのカタログ表記を具体的に理解し、PCケースを買ってしまってからこんな筈ではなかったと後悔する経験をすることがなければ幸いです。

インチベイ、シャドウベイ、スロットの違い

PCケースなどのカタログ表記を見ていると、「5インチベイ✖2」であるとか、「3.5インチシャドウベイ」という言葉が実に多く使われており、PCケースが持つ主要な機能を表していることが分かります。

何となく読んでいるうちに分かったような気になりますし、分かっていなくとも「そのうち理解できるだろう。」と流し読んでしまう方が多くおられる事と思います。しかし実際に購入を検討する段階では製品をしっかり理解できないといけません。

少し知っておくだけで、大して難しい事ではないのでしっかり理解しておきましょう。

インチベイとは

インチとは米国の長さの単位です。1インチ=2.54cmであり、現在のパソコンでは5インチ(5.25インチ)、3.5インチ、2.5インチの3種類があります。

当然、これは各ドライブ等ユニットの大きさを表しており、代表的なものはDVDドライブ、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)などがあります。

よって正確には〇〇インチドライブベイと呼ばれ、各種の記憶ユニットやアクセサリなどを取り付けるためのスペースで、次に説明する「シャドウ」や「内部(内蔵)」という言葉が付いていない場合は、使用時外部に露出するスペースです。

管理人
管理人
「ベイ」は直訳すると湾や入り江。外からアクセスがある場所の事を意味しますが、PCの場合一般的にはデータのアクセスの事を意味します。「ベイ」には隔壁や区切りという意味もありますからね。

初心者にとってややこしいのは、DVDドライブのように物理的にアクセス出来るようなイメージで雑誌やカタログ表記を読み進めてしまう事です。実質現状では、5インチベイ(5.25インチベイ)は外部露出、他のドライブベイは内部スペースです。

雑誌やカタログなどはこれを常識的な事として略語表記しているものがあれば、3.5インチベイなどでも外部露出対応のものが全くないとは言い切れないことから丁寧に区分して表記しているものもあります。

またどれも基本的にはドライブ用のベイですが、ドライブ以外のアクセサリ製品があることも知っておく必要があります。

3.5インチサイズや2.5インチサイズの拡張機能製品(各種端子の増設等)などがありますが、このような製品はあらかじめ5インチベイへの取り付けを前提としているか、そうでなくとも別売りのアタッチメントを使用して5インチベイに取り付ける事が可能です。

いずれにせよ、PCケースのカタログ表記では各大きさに対応したスペースである事を覚えておき、外部露出スペースとしては大は小を兼ねると思っておけば間違いはないです。

またこれらの事は、あくまで内蔵にこだわった方が気にするものであって、現在では大抵のものはUSBを使用した外部接続で拡張できるので、使用頻度が低いドライブや各種端子の増設はこれを使用するのが一般的な考え方です。

管理人
管理人
5インチベイなどの外部露出はPCケース前面パネルである事が通常です。後で説明する拡張スロットはPCケース背面となる事が通常である事も頭の中で整理しておきましょう。

シャドウベイとは

シャドウとは「影」ですよね。PC用語としては、外部からは見えないPC内部のスペースの事を指しています。PC雑誌やカタログ表記では、「○○インチシャドウベイ」や「○○インチシャドウ」、またはただ単に「シャドウ」などと表記されます。

PCケース側面から3.5インチHDDをシャドウベイに取り付けた状態(未配線)

またPCケースによってはスペースが確保されているだけではなく、それぞれが取り外し可能な箱のようになっているものがあり、これを「○○インチシャドウユニット」とも呼んでいるものがあります。

PCケースの初期状態で外部露出するスペースには蓋がされています。この蓋も使用する時には取り外すのですが、この蓋の事を「シャドウ」や「ベイ」と言っている場合もあります。言葉の適切さからすると「ベイ(隔壁)」が正しいでしょう。

この蓋は、ネジで固定されているものが大半ですが、安価なPCケースを購入すると細いツメで固定されているものがあり、一旦取り外すと取り付けられなくなるものもあります。

初めてPCを自作する時にこのタイプだと躊躇する場合がありますが、ユニットを取り付ける場所が正しいことを確認したならば躊躇なく外してしまいましょう。

スロットとは

スロットとは整斉と並んだスペースの事を言いますが、PCの場合も見た目上はこの事を言っており、機能上はマザーボードが元々備えている機能を拡張する為に使用する「拡張スロット」の事を意味しています。

定番的な拡張スロットの取り付けユニットでは、グラフィックボードなどがありますが、これもCPU自体がグラフィックチップを搭載しているものであれば拡張しないこともあるので、拡張スロットは一切使用しない場合もあります。

拡張スロットはPCケース背面に用意されています。グラフィックボードなどは、マザーボードの接続端子部分に接続し、PCケース背面の丁度いい場所のスロットの蓋(ベイ)を外せば取り付けできるようになっています。

インチベイの種類とアクセサリ

ここでは各インチベイに搭載できる様々なアクセサリやパーツを紹介します。上の方でも説明しましたが、大は小を兼ねるという事で5インチでのアクセサリは非常に豊富ですが、インチベイのサイズが小さくなるにつれアクセサリパーツも少なくなります。

5インチ(5.25インチ)

ごく一般的なDVDドライブで、もちろん書き込みも普通に出来ます。私も使っています(笑)

価格しては最も安い物ですが、コストを抑えて内蔵型DVDを搭載したい方には十分な性能を持っています。メーカーもASUS(エイスース)という自作PCユーザーの間では定評のあるメーカーなので信頼性もあります。

ブルーレイディスクにも対応したドライブであれば、下のような製品があります。これはブルーレイ対応のものとしては最安値の部類の製品で、上のDVDドライブと同じASUSというメーカーの製品です。

内蔵型のDVDやブルーレイドライブで最も高価な製品でも下のような製品になりますがそんなに高価なものではありません。USB接続の外付けドライブが主流になっている現在では、これ以上価格を上げても売れないのでしょう。

写真や動画を加工してドライブで書き込むような事をパソコンの主な使用用途にしていない方でない限りここまでは必要ないでしょう。

ここまでが5インチベイの一般的な搭載ユニットですが、ではこのようなドライブユニット以外にはどのような物があるのかを紹介します。

まずは5インチベイに敢えて搭載する方はいないと思いますが、5インチベイが余ってしまって何か取り付けたいという方に人気の製品が下のものです。

私も購入しましたが未だ取り付けてはいません。そのうち時間を見て気が向いたら取り付けてみようかなとは思っています(笑)

下のユニットは、最も実用的なものの一つかもしれません。各種USBポートや各種カードリーダーの他、USB高速充電ポートまで搭載したユニットです。

外付けユニットでカバーできるものでもありますが、すっきりシンプルにまとめたいという方には手頃な価格で良いものでしょう。

下のユニットも実用的なのかもしれません。個人的には必要ありませんが、PCケースのフロントパネルに各種USBポートのほか、アンドロイドスマホの急速充電機能を装備しておきたいという方には良いのでしょう。

USBのType-Cポートもありますので、モバイルディスプレイ等の電源をここから引きたいという方にはアリなんでしょうか。Thunderboltには対応していませんからこれだけでは映像は出力できません。

下のユニットはなかなか機能を凝縮しています。Type-Cを含む各種USBポート、各種カードリーダー、これまでには紹介していませんが、PCケースファンコントローラーを搭載し、かつUSB電圧・電流を内蔵ディスプレイでモニターできるというもの。

PCケースのフロントパネルにアクセントを設けたい方はそそられそうなユニットですね。

あまり紹介するユニットが多くても記事的に良くないのでこのくらいにしておきます。とにかく5インチベイには様々なアクセサリ製品が売られていますので、何か「こんな物があればいいな。」という物があれば検索してみると大抵のものはあると思いますよ。

最後に音楽関係にパソコンを使用したい方には下のようなユニットもあります。

3.5インチ

3.5インチベイは、HDD(ハードディスクドライブ)のほか、2.5インチSSD(ソリッドステートドライブ)を装着するためのサイズダウン用のブラケットなどが主な製品になります。

下のユニットは3.5インチベイ対応のカードリーダーです。現在のPCケースでは、PCケース前面に露出する3.5インチドライブベイはありませんが、側面パネルが扉式になっていて軽易にシャドウドライブを見る事が出来る場合などにこのようなユニットを取り付ける事も出来るという事でしょう。当然、このユニットサイズが3.5インチサイズなので、5インチベイにも上のようなブラケットを使用することによって取り付けが可能です。

2.5インチ

2.5インチベイに対応したアクセサリは特に変わった物はありません。ただ、一般的にはHDD(ハードディスクドライブ)は3.5インチサイズのものが主流ですが、実は2.5インチサイズの製品があります。

上の2.5インチサイズHDDは、ちょっとネタ的なものになりますが、2.5インチベイに取り付ける代表的なものは下のような2.5インチSSDくらいでしょうか。

拡張スロットの使用方法具体例、拡張ボードについて

PCケース背面の拡張スロットに取り付けるユニットの事を拡張ボードと言います。

PCケース背面に露出し、見えている部分よりもPCケース内に収まる部分の方がその特徴を現しています。ボードとはすなわち基盤の事であり、拡張ボードのほとんどのものが本体を基盤とするものです。

拡張ボードには、これまでに紹介してきたインチベイに取り付けるユニットよりも更に幅広いユニットが用意されています。インチベイと大きく違うところは、パソコンの主要な機能を拡張するものしか存在しないという事です。

このため拡張ボードにより機能を拡張する為には、マザーボードが拡張ボードに対応するインターフェースを備えている事、他のユニットで使用しないで空きがある事を確実に把握してから拡張ボードを取り付ける必要があります。

拡張ボードによる拡張機能の代表的なものを下に紹介します。まずは自作PC初心者がよく勘違いしてしまう事例と併せ、Thunderbolt3の拡張ボードです。

Thunderbolt3はUSB Type-Cと同形状の端子によってモバイルディスプレイに映像と給電を1本のケーブルで出来てしまう規格です。

このためよく勘違いして、USB3.1 GEN2 Type-Cにマザーボードが対応していると、このThunderbolt3の機能が備わっているものと誤解してしまう方が時々おられます。

これは全くの誤解で、マザーボードが明確にThunderbolt3に対応していない限り、下のような拡張ボードによって機能拡張しなければいけません。

次に拡張ボードの定番的なユニットになりますが、Wifiへの拡張ボードです。Wifiもマザーボードが対応していない限り、有線LANが標準的なものになります。

次にM.2接続のSSD(ソリッドステートドライブ)用のアダプタ拡張ボードを紹介します。

PCIex4(ピーシーアイエクスプレス4レーン)に対応しており、マザーボードがM.2スロットに対応していなかったり、M.2 SSDスロットにヒートシンクが付いていないマザーボードなどを使用している場合には、下のような拡張ボードがお勧めです。

注意する必要があるのは、この拡張ボードはあくまでアダプタであり、SSD自体は別途用意する必要があります。

これまでに拡張スロットに取り付ける拡張ボードについて、具体的なものを紹介してきました。拡張ボードについては本当に様々な物があり、ここで紹介したものはほんの一例に過ぎません。

インターフェース、オーディオ、グラフィック等々、自分の必要な拡張機能で探せば必ず対応する拡張ボードが存在するはずです。

まとめ

インチベイ、シャドウベイ、スロットの違いについて、初めてパソコンを組もうかというくらいの初心者の方向けに説明しました。なるべく用語的な言葉を用いないで用語を説明するという記事ですので、読みにくい箇所があったかもしれません。

言いたいことは記事の前半でほぼまとまっていますので、記事後半で混乱してしまった方は、インチベイや拡張ボードの紹介を踏まえて前半記事を読み返して頂ければ理解が深まる事と思います。

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