このたび、県をまたぐ異動に伴って引っ越しをしました。大規模な引っ越しは色々な手続きがありますが、ちょっと面倒臭い手続きの一つが車の「住所変更」と「ナンバー変更」だったので自分の覚え書きとしても今回の記事にしてみました。
実は個人で車の住所変更とナンバー変更をするのは初めてではなく、2回目になります。
今回は12月中旬を過ぎてから着手しましたが、前回の経験はすっかり忘れ、うっかりすると年内に手続きが終わらなくなりそうな勘違いがあったり、ナンバーを交換する運輸支局現地で予想外に苦労したりで、2回目なのに結構苦労してしまいました。
このような今回の反省から、車の住所変更やナンバー変更を不安なく確実に個人で行うための教訓と注意事項をまとめてみました。
車の住所変更手続き、ナンバー変更の必要性
私見が多くなるかもしれませんが、車の住所変更の必要性とナンバープレート変更の必要性について先に言っておきます。
ちなみに法律上は、引っ越してから15日以内に変更手続きをしなければ罰せられることになりますので、「したい、したくない」の問題ではなく、「しなければならない」ことだということは忘れないでおきましょう。
住所変更
引っ越しなどで他県に引っ越した場合、自動車税の通知などが運輸支局に登録された住所へ送付されます。このため、新住所で納税通知書などを受け取るためには、住所変更の手続きが必要になります。
納税通知書が自分の元に届かなかったことにより無視し続けると、簡易裁判所への出頭命令書に変わります。
単身赴任であったり旧住所の住居を親族等が管理している場合、または他県への引っ越し期間が1年未満で郵便局の郵便物転送期間内(郵便局へ手続申請後1年)であったりする場合は、住所変更の手続きをしなくても納税通知書の受け取りは可能ですね。
この場合、自動車税の納税先は旧住所の運輸局(自治体)になります。
また、裏技的にはなりますが、郵便転送の期間以上であっても、旧住所を所轄する運輸支局に電話し、納税通知書を新住所に送付してもらうよう申し出れば対応してもらえると知人から聞いたことがあります。
旧住所の運輸支局にしてみれば、少しでも多く納税して貰えるのであれば事情を察するということでしょう。もちろんどこの運輸支局であろうが納税さえすればこちらにしても合法です。(自動車保管場所に関する法律上は手続きしないと違法です。)
ただ運輸支局側にとってはその都度の処置になるため、確実に納税通知書を新住所に送付してもらうためには、納税通知書の送付期間である5月の前、4月頃に毎年、運輸局に電話で依頼しなければならない煩わしさがあります。
ナンバー変更
車の住所変更手続きとナンバープレートの変更は原則セットになり、法律上はこの手続を15日以内に行うことが定められています。
法律以外の観点からでもナンバー変更については、必ずやっておいた方が良いと私は思っています。理由は、他県ナンバーはイタズラや車上荒らしに遭いやすいと聞いているからです。
地方の特性もあるかもしれませんが、よく聞く話でもあるので私は必ず引越し先の地方ナンバーに変更するようにしています。
個人で手続きを行うことのメリット・デメリット
個人で手続きを行わないのであれば、代行業者や車のディーラーや整備工場などでも請け負ってくれます。手続きはどうしても平日、しかも数日に渡るので仕事の都合等によっては個人で手続きを全て行うのは困難な方が多いかもしれません。
個人で行うにしても、本人ではなく妻などの代理人に行ってもらうことが可能です。この場合の本人とは、車の所有者や使用者のことを言います。所有者も使用者も車検証に記載されています。
メリット
- 費用が抑えられる。
個人登録1万円程度、業者等依頼1万5千円~2万円程度
デメリット
- 面倒臭い。
市役所、警察署、運輸支局へ出向くのはもちろんのこと、特に運輸支局では何箇所もの窓口を往来しなければならず初心者には大きな負担となる。
また書類も多く、記入すること自体が面倒な書類もあり、慣れていないと苦労する。(慣れればそんなに面倒ではないが負担に個人差はあるだろう。) - 平日に手続きを行う必要がある。
丸1日所要はないものの、2~3回に分けてそれぞれの機関へ出向かなければならない。
私は1万円も余計に払って手続きするなら自分でやった方が良いと思いますが、デメリットに記述した通り、業者を含む代行者に頼まざるを得なかったり、1万円程度捻出しても自分ではやりたくないと思う方が多いのも理解できますね。
ただ、仕事関係の異動より引っ越しが多い等の理由により、これから先、何回か手続きを行う機会がある方は1回やっておけば慣れますし、この記事のようなものを見返せば思い出しもしますので、自分でやっておくことをお勧めします。
引っ越しって、色々な出費がかさんで少しでも余計な出費を抑えたくなりますからね。
個人で手続きを行う場合の必要書類と注意点
ここに記述することは、個人で普通乗用車の手続きをすることを前提にしています。軽自動車の場合は車庫証明などが簡略化されますし、事業者が行う場合はまた違ってきますのでご注意ください。
私が参考にしたのは「車検と車の手続きセンター」のホームページです。総括して案内していますのでそちらも参考にしてください。
必要書類と注意点
住民票 | 発行日から3ヶ月以内のもの。 |
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委任状 | 自分が車の所有者であり使用者でもある場合は省略できます。 いま流行の残クレや車のローンを払っている場合は、所有権がファイナンス会社などになっていますので、所有者の委任状が必要ということになります。 |
車検証 | - |
車庫証明書 | 発行日からおおむね1ヶ月以内のもの。 新住所地区を管轄する警察署へ申請し発行してもらいます。管轄する警察署は地元警察のホームページで調べることができます。勘に頼らず必ず調べましょう。 |
手数料納付書 | 手続きを行う運輸支局に用紙があり、現地で記入 |
自動車税・自動車取得税申告書 | 手続きを行う運輸支局に用紙があり、現地で記入 |
申請書 | 手続きを行う運輸支局に用紙があり、現地で記入 |
希望ナンバー予約済証 | 好きな数字のナンバープレートや、図柄ナンバー等にしたい場合は事前に希望ナンバーの手続きをしておかなくてはいけません。 ナンバープレートの番号にこだわらない方は不要です。 |
時期的な注意点
運輸支局で手続きを行う前の事前準備では日数が掛かることが何件かあります。次に挙げている項目に掛かる日数に注意して、運輸支局に出向くスケジュールを組みましょう。
車庫証明書
申請から発行までに4~5日掛かります。アパート等の駐車場を使用している場合、車庫証明の申請に必要な書類に「保管場所使用承諾書」というものがあります。
この書類は「駐車場賃貸契約書の写し」で代用できますが、これが準備できない場合は、大家さん等の署名捺印が必要になることもありますのでその所要期間もちょっと考える必要があるでしょう。
今回私が掛かった日数は、
- 月曜日:管轄警察署で書類を受領し記入
- 火曜日:管轄警察署へ提出
- 金曜日:車庫証明書を受領
となりました。平日しか手続きできないため、ほぼ1週間を要することになります。
希望ナンバー手続き
運輸支局の窓口かインターネットの「希望番号申込サービス(GCAA0101)」で事前の申請が必要です。
一般希望ナンバーと抽選ナンバーがあり、一般希望ナンバーだと申請から審査結果の通知までが1日程度、ナンバー代の入金をし、入金確認から受領可能までにペイントタイプのナンバープレートで4日、字光式のナンバープレートで5日の日数が掛かります。
インターネットでの申請は24時間可能、審査後の入金もネットバンクまたはコンビニ振込で24時間可能なのですが、入金確認から4日の日数が掛かることに注意が必要です。
今回の私の場合は、
- 月曜日夜、インターネットで申し込み
- 火曜日、審査結果のメール受け。夜、コンビニATMで入金
- 水曜日、入金確認メール通知受け。
メールには、処置状況と「希望ナンバー予約済証」発行のためのQRコードが確認できるリンク、決定ナンバー、運輸支局での受け取り可能期間が書かれています。(金曜日から約1ヶ月の期間で受け取り可能であることが明記) - 金曜日、運輸支局でのナンバー変更手続き
となりました。元々金曜日に運輸支局で手続きする予定だったので、ギリギリセーフだったことになります。
ちなみに抽選ナンバーの場合は、毎週日曜日の21:00までに申し込みがあったナンバーに対して月曜日に抽選と結果発表が行われます。入金後の所要日数は上記の通りです。
委任状
上述の「必要書類と注意点」でも述べていますが、車検証に記載されている使用者と所有者が異なる場合、委任状が必要になります。
私の場合は、運輸支局の代書窓口で即発行してもらうことができましたが、対応できない場合もあるようです。
事前に確認が必要であることと、運輸支局内の窓口で対応できない場合はカーディーラーや車を買取った業者、ローン会社などに問い合わせて事前準備する必要があるでしょう。
今回の教訓(うっかりミスをしないための注意事項)
車庫証明は居住場所を所轄する警察署へ申請
今回、管轄の警察署を調べないで市内の大きな中央署への申請を準備しようとしていました。1日の空白時間を作ってしまったので、面倒がらずに管轄の警察署を調べましょう。
車庫証明は日数が掛かる
申請書類の受け取り~記入~申請~車庫証明書発行までほぼ1週間掛かるものと思っていたほうが良いでしょう。水曜日に申請したら週末には間に合わないと考えておきましょう。
希望ナンバーはインターネット等による事前申請が必要
他の必要書類などのことに意識を向けていると、自分の車のナンバーの事を失念していませんか?
希望するナンバーがあったり、面白いナンバーにしてみたいと思っているなら事前の手続きを終わらせておかないと、運輸支局での手続きを行う日に申し出ても無理です。
今回も運輸支局の窓口で「希望ナンバーにしてくれ」と言っている方を目撃しました。
車の所有者と使用者(残クレ購入、ローン等がある場合)
何となく所有者はファイナンス会社なんだという認識はあったものの、何となく所有者も使用者も自分であるということで委任状のことを無視したスケジュールを立ててしまいました。
結論、私の場合は運輸支局内の窓口で委任状を取ることができましたが、ちょっとヒヤッとしてしまいました。ベターなのはカーディーラーを通して事前に委任状を準備するか、予め運輸支局内で委任状が取れるかの確認をしておくべきだったと思います。
ナンバープレートはプラスドライバーだけで外せる?
私の車はナンバープレート盗難防止のためのロックスクリューでナンバープレートが取り付けられていました。六角レンチに専用のアダプターを取り付けなければボルトが回せないようになっています。
この事に気付いたのは運輸支局でまさにナンバープレートを取り外すその時でした。車の中を探し回ってやっと探し当てたのですが、余計な焦りをしてしまった訳です。
そういえば納車説明の時にカーディーラーの担当者さんが説明してくれていたのも後から思い出しました(笑)。
通常はプラスドライバーだけで取り付け取り外しができるネジのはずですが、ひょっとしたらサービスで盗難防止用のネジで取り付けられているかもしれません。現物を確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、よく理解できずにうっかりミスをしてしまいがちな事を強調してまとめてみました。
特に費用の事などにはほとんど触れていません。個人で手続きするなら大体1万円くらいですし、どこでどのくらいの費用といっても手続きごと言われるままに支払うだけですから。
しいて大きく費用が違ってくる事項は、希望ナンバーの抽選ナンバーや図柄ナンバーにする場合はそれだけで1万円近い費用が掛かるということでしょう。
私は一般希望ナンバーで総額1万円程度でしたが、希望ナンバーにしない場合は、6~7千円の総額に抑えられます。
総じて日数は掛かりますが、それぞれの手続きで一番時間が掛かるものでも運輸支局での滞在2時間程度になります。
関連する場所も市役所、警察署、運輸支局などになり、多くの書類も記入することになりますが、慣れればそんなに苦にはなりませんし、初めてかつこれっきりという方でも一度はやっておいても良い経験かもしれません。
車庫証明の細部書類についてもあまり触れていませんが、一番悩ましいのは要図を書く書類ではないでしょうか。
私も絵心がなく笑ってしまうほど幼稚な要図を書いてしまったので、保険でグーグルマップの地図と駐車場の拡大航空写真を別紙で2枚用意したところ、警察署でそのまま受け取ってくれました。
書類は丁寧に書ければベターですが、適当でも全く問題ありません。いろんな方々が毎日大量に手続きしているので、大抵のことは大丈夫です。
この記事を読んでその気になりつつある方は、余計な心配は無用ですので安心して手続きを行ってください。ただちょっと大変なのは間違いないので頑張ってください!